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塾長ブログ
2014/01/31
適応力の大切さ
今日は、中国の大軍師、孫子の言っていた言葉をふと思い出したので、紹介します。
「兵に常勢なく、水に常形なし、よく敵により変化して勝をとるもの、これを神という」
・兵に常勢なく・・戦争に決まったパターンなどなく
・水に常形なし・・水は一定の形をしてとどまったりしない
・よく敵によりて・・場面や状況、環境などに応じて
ま、こんな意味です。つまり、現代風に言い換えると、
「ルールを知ることは大切だが、それに溺れず、それを状況により生かすことができれば、成功する」
という感じですかね。
三国志時代に諸葛亮孔明という天才軍師の舎弟で、馬謖という人がいます。
この馬謖という人もそうとうの切れ者(泣いて馬謖を斬る、で有名なあの馬謖です。)であり、孔明に
そうとう気に入られていたのですが、孔明の戦略を無視したために処罰されてしまいます。
馬謖は「山」を守る命令を出されて、その山の「街道」を守るように言われていたんですね。
孔明の考えでは、「街道」を守っていればいかに大軍で攻めてこられようとも一度には入れない。
だから、日数を稼げる。そういう作戦だったのです。でも、馬謖は、兵法の教えから、「高きより、
低きを見れば、その勢いまさに破竹のごとし」という兵法のルールにのっとり「山上」を守ってしまいます。
つまり、街道よりも山上から敵を見下ろして、攻めたほうがよい、という判断を自分でしてしまったんですね。
その結果、敵に街道を確保され、水路を断たれ、食糧難に陥ってしまいました。そして敗れた。
この場合、兵法に従わない方がよいことになります。では、孔明は兵法を知らなかったのか?
いや、全て知っていたうえで、そのような命令を出したのです。結果、馬謖は自分の命をも断たれる
結果になりました。「策士、策に溺れる」ということわざどおりになってしまいました。
この事例からも、孫子の言っていたことは当たったわけです。
する。
去年と同じ、結果を出したやり方が、今年も通用することはほとんどない時代でもあります。
いかに、物事を柔軟に考えられるか、状況変化を見ることができるか、孫子はその「見極める力」が
大切であると説きたかったのでしょう。
英語のことわざにも、
「There is no rule without excepetions.(例外のないルールはない)」
こんな言葉があります。英文法の例をとってみても、ルールにない、というかルール通り記憶すると
混乱してしまう場合がありますね。
例えば、
・一つの文に動詞は一つだけ(that節がつづく場合などは、複数の場合もある)
・目的語は名詞だけ(不定詞などもある・名刺相当語句もくる)
・~lyを見たら副詞(friendlyは形容詞)
などなど、専門的ですが、丸覚えしていると「にわか文法」になってしまうわけです。
え~、「ルールとちがうじゃん。」と嘆くのは、「自分、適応力がないんです!」と言っているようなものです。
物事を俯瞰してみる、そんな力がこれからの時代重要ですね。
そんな、「本質」を何千年も前の人たちが、すでに発見していたと思うと畏敬の念が生じます。
最後までお読みいただきありがとうございました。